SPF豚は無菌豚ではありません
SPF豚は「無菌豚」ではありません。生やレアで食べてはいけません。適切に加熱して召し上がってください。
SPFとはSpecific Pathogen Freeの略で「特定の病原体をもっていない」という意味です。SPF豚は清潔な農場環境で飼育される「健康豚」です。
あらゆる微生物をまったく持っていない「無菌豚」はGerm Free豚と呼ばれる特殊な装置の中でしか存在しない実験用豚で、食用にはなりません。SPF豚の生産が開始された当時、適切な日本語訳がなかったので一部マスコミが「SPF」と「無菌」を混同して報道したため誤解されました。
日本SPF豚協会が定めている特定の病原体は、豚から豚に感染して農場に被害を及ぼすものです。また、近年、E型肝炎ウイルスが豚から人に感染する病原体として知られていますが、E型肝炎は豚が感染しても症状をあらわさないので排除することが非常に困難です。
さらに、処理・加工の過程で生肉に予期せぬ食中毒菌が付着する恐れもあります。
今でもテレビ番組や飲食店等で、SPF豚が「無菌」とか「レアでも食べられる」等の表現がありますが、不正確で不適切です。もしこのような表現を見かけたら、当協会までご連絡下さい。